本研究は,従来,主に社会科学系で用いられてきたシステム・ダイナミックスの手法(以下,SDと略記)を考古学・人類学分野のマクロ・シミュレーションに応用することをめざすものである。本稿では,この研究の中間報告として,研究の目的・作業経過,モデルの基本構造,プロトタイプ・モデルによるシミュレーション結果,今後の問題点について紹介する。なお,紙幅の都合上,詳細については拙稿(原・植木,1995,1996)を参照されたい。